「どんな材料」でてきてるの?
ビールの原材料
ビールの主な原材料は「麦芽、ホップ、水、酵母」。
ビール大国と言われるドイツでは1516年にビールの原材料に関する法律が制定されました。ちなみに、その頃の日本は235年続いた室町時代の後期「戦国時代」の頃。
制定された「ビール純粋令」は現存する「食品関係の法律では最古もの」です。
ビール純粋令 その1
「ビール純粋令」はビールの原材料を指定して、安価な原材料を混ぜないようにしてビールの「品質維持」に貢献した法律。ビールは「大麦、ホップ、水」のみを原材料と定めたもの。
ビール純粋令 その2
「ビール純粋令」で原材料は当初「大麦、ポップ、水」の3点でしたが、
後に「酵母」が発見されて「大麦、ホップ、水、酵母」の4点となります。
但し、大麦は記述が「麦芽」になり「麦芽、ホップ、水、酵母」の4点になります。
「ビール純粋令」も法律であり、年代と共に変化します。「大麦」と指定されていた最初の時代でも一部の指定醸造所では「小麦」を使ったヴァイスビア(白ビール)・小麦麦芽が50%以上のヴァイツェンビール(小麦ビール)が作られていました。
ちなみに、その時代「小麦系ビール」は貴族御用達の飲み物だったそうです。ではヴァイツェンビールについて、2021年「門司港レトロビール」のヴァイツェンビール(Weizen)が全国地ビール品質審査会で2回連続「最優秀賞を受賞」しています。
早速「旅活(たびかつ)」も良ーく冷やして飲んでみました。賞味期限が短い新鮮さを大切にしたこだわりのビールです。10本があっという間になくなりました。
↓ 門司港レトロビール Weizen(小麦ビール)、グラスはリーデルの「ヴェリタス」ビア
原材料の話に戻ります。ビールを作る過程で「大麦は→大麦麦芽へ」、「小麦は→小麦麦芽へ」変化します。麦から麦芽を作ることから、純粋令の表記も「大麦→麦芽へ」と変わりました。
ビールの原材料「麦」
大麦は六条麦と二条麦があり、主に「二条麦(ビール麦)」が使われます。
ヴァイスビール(Weiss 白ビール)やヴァイツェンビール(Weizen 小麦ビール)には大麦麦芽の他に小麦の麦芽が使用されます。
ビールの原材料「ホップ」
ホップが乾いた時の香は華やかな清涼感のある鼻の通りがよくなるような香りです。オクトーバーフェストの巨大テント(数千人入る)の内装飾りには本物のホップを使ったリースが飾られています。
ホップのいい香りが巨大テントの中に溢れます。消臭効果を狙ったのでしょうか?
ホップはビールの原材料の一つで、「香りを良くするアロマ系」と腐敗雑菌の繁殖を抑える抑菌目的にもなる「苦味系」との2種類があります。
昔の製造工程・製造方法では、雑菌の増殖を抑える目的でホップを投入して抑えてましたが、この抑菌技術は15世紀ドイツでの発見でした。それ前のビールは苦味が無かったと言えます。使用する水の溶け込んでいるマグネシウム成分で感じる苦味はあったもののホップ由来の苦味は古来のビールにはありませんでした。
今日の衛生管理技術では雑菌の侵入は抑制されるので、ホップは使わなくても古来のビールは作れるでしょうが、今、慣れ浸しんでいる苦さのあるビールがビール、スタンダードなビールの味なので、今更ホップ抜きでは考えられません。
ビールの原材料「水」
日本のビール生産量の99%を占める「下面発酵系のピルスナー系やへレス系」の「淡色 ラガービールの水はマグネシウムやカルシウムが少ない軟水」を「濃い色ビールには硬水」が適していると言われてます。
ドイツの東隣のチェコのプラハの手前の都市ピルゼン(Plzen)で大ヒットしたビール:ピルスナーは現地の水「軟水」が使われました。
これに続けと、ドイツでも商品の開発のため取られたのが「水の磨き方」、マグネシウムやカルシウムなどのミネラル分をコントロールして軟水にして作られ、これまた大ヒットビール:ドイツのへレス。
軟水と硬水
水の味に影響するのは水に溶け込んでいるミネラル分で特に「マグネシウムは苦味を感じたり、雑味を感じたり」します。
飲料水の水質として「軟水と硬水」の違いは、WHO(世界保健機関)や日本の水道基準によって差があります。
WHO(世界保健機関) WHO2011a
水 1 Lのミネラル量 | 軟水、硬水の種類 |
---|---|
0~60mg/L未満 | 軟水 |
60mg~120mg/L未満 | 中程度の軟水 |
120~180mg/L未満 | 硬水 |
180mg/L以上 | 非常な硬水 |
日本の一般的な基準
水 1 Lのミネラル量 | 軟水、硬水の種類 |
---|---|
0~100mg/L未満 | 軟水 |
100mg~300mg/L未満 | 中硬水 |
300mg/L以上 | 硬水 |
参考 千葉県営水道はWHO表記が用いられてます 中程度の軟水
ビールの原材料「酵母」
ビール作りの中でも最初「酵母」は発見されてませんでしたので、「純粋令」に「酵母」の記述はありませんでした。
「顕微鏡の発明など微生物学の進歩」とともに「酵母」が発見され、ビール作りの「純粋令」に書き加えられました。
詳細 ビールの原材料「酵母」
まとめ
ビールは「麦芽、ホップ、水、酵母」を原材料としたアルコール飲料です。これはあくまでビール純粋令の話で、各国によって材料や材料のパーセンテージが違います。ただここでは、ドイツの「ビール純粋令」は押さえておきたい知識の一つです。
「麦芽、ホップ、水、酵母」でできてるんだね!
世の中にはたくさんの種類のビールがあるね!
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